後縦靱帯骨化症│脊椎・脊髄班の症例など│浜松医科大学 整形外科学講座

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後縦靱帯骨化症

後縦靱帯骨化症

 後縦靱帯骨化症は、脊椎椎体の後縁を連結し、脊柱のほぼ全長を縦走する後縦靱帯が骨化することにより、脊椎管狭窄を来し、脊髄又は神経根の圧迫障害を来す疾患です。
骨化が脊柱管前後径の60%を超えると、高率に脊髄障害が出現します。軽症の脊髄症の場合、神経症状は不変の場合があります。一方で進行性の脊髄症の場合、自然軽快は困難であるため、時期を逸せず手術を選択することが重要です。
頚椎の靭帯骨化症の手術による改善率は50%程度とされ、脊髄麻痺の悪化は約4%、髄節性運動麻痺は5~10%程度と報告されています。

 一方、胸椎の靭帯骨化症は治療が難しく、改善率は頚椎と比較して術後成績が不良であり、改善率は約40%、脊髄麻痺の悪化も10%程度と報告されています。

・症例7は 頚椎胸椎に発生した後縦靭帯骨化症です。上肢巧緻運動障害、歩行障害があり、頚椎、胸椎の手術を行って症状は良好に改善しました。

本疾患は国の指定難病になっており、当科脊椎グループは、厚生労働省の脊柱靭帯骨化症研究班の班員として、また、靭帯骨化症診療ガイドライン作成メンバーとして、疾患の成因の解明、治療の発展に積極的に参画しています。
(※難病情報センターホームページより一部抜粋)

  • 症例7-1

    症例7-1

  • 症例7-2

    症例7-2

  • 症例7-3

    症例7-3

  • 症例7-4

    症例7-4