大学では大村威夫、杉浦香織の2名で手外科、末梢神経損傷の治療に当たっており、浜松医科大学医局のグループとしては総勢18名、手外科専門医が在籍する関連病院は5か所です。
2019年手外科関連の手術は179件で、内容は手根管開放術から、腕神経叢損傷、分娩麻痺に対する神経移行、神経移植と、多岐に及びます。その他代表的な疾患として、絞扼性神経障害に対する神経剥離術、外傷性神経損傷に対する神経縫合、神経移植術、特発性前、後骨間神経麻痺のくびれに対する神経束間剥離術、Dupuytren拘縮(手術、コラゲナーゼ)、上腕骨小頭離断性骨軟骨炎、外傷に起因する関節症に対する骨軟骨、肋軟骨移植術、手根不安定症、腱移行術、上肢外傷全般などです。
臨床以外に基礎研究に力を入れているのが、手外科班の特徴です。研究テーマは中枢を含む神経再生で、神経細胞体が有するintrinsic growthに着目しています。具体的には神経細胞の再生関連因子を同定、機能解析を行い、最終的にはhigh trough put screeningにより神経再生因子の活性化を促す製剤を同定し、臨床への還元を目指しています。
大村 威夫
前骨間神経の砂時計様くびれ
Dupuytren拘縮
その他、医局全体の特徴として、松山教授にご支援いただき、国内のみならず、海外の学会においても積極的に発表を行っています。手外科班が発表を行った学会はAmerican Academy of Orthopaedic Surgeons Annual meeting, American Society for Surgery of the Hand annual meeting, American Association for the hand Surgery annual meeting, Federation of European Societies for Surgery of the Hand annual meeting. Society for Neuroscience annual meetingなどです。
是非我々と一緒に臨床、基礎研究に励みましょう。